クライマックスシリーズは好ゲームになることが多い。ペナントレースと同じ相手に、少し時間を空けて仕切り直しをするわけで、手の内を知り尽くしているから好ゲームになるのだと思う。
11月7日、パのファーストステージ第2戦を千葉で観戦した。展開が何度も変わる好ゲームで、ロッテが4-4の引き分けながら楽天を下してファイナルステージ進出を決めた。2試合でロッテが1勝1分け、楽天が1敗1分け。「引き分け=0.5勝」のアドバンテージでペナントレース2位のロッテが3位の楽天を下したわけだ。ロッテファンの喜びの中にいると、にわかオリックスファンの筆者もうれしくなった。
一方で、球場で試合を見ながらも筆者は甲子園の状況が気になって仕方がなかった。甲子園でも2位阪神と3位巨人のCSファーストステージが行われていたが、巨人が第1戦を勝って王手をかけていたからだ。結局、2戦目も巨人が勝ってファイナルステージ進出を決めた。いわゆる「下克上」である。
阪神は12球団最多の77勝、巨人は61勝で負け越し
ルールでそう決まっているのだから、それでいいわけだが、今季ペナントレースの勝敗を見ると複雑な感情が湧いてくる。
<両リーグのCS出場チームの勝敗>
パ
オリックス 143試70勝55敗18分 率.560
ロッテ 143試67勝57敗19分 率.540
楽天 143試66勝62敗15分 率.516
セ
ヤクルト 143試73勝52敗18分 率.584
阪神 143試77勝56敗10分 率.579
巨人 143試61勝62敗20分 率.496
阪神は12球団で最多の77勝を挙げている。勝率もヤクルトに続く2位。これに対して巨人は上位6チームで最少の61勝、しかも6チームの中で唯一負け越している。
阪神の勝ち越し21はヤクルトと同じ。パの優勝チームオリックスは15、ロッテは10、楽天は4だ。そして巨人は-1。阪神と巨人のゲーム差は11もある。
いわば両リーグAクラスの6球団の中でもっとも成績が悪い巨人が、ヤクルトと甲乙つけがたい屈指の好成績を挙げた阪神を、わずか2試合の勝負で下して次のステージに上がってしまったわけだ。
ナンバー 11/8(月) 17:01
https://news.yahoo.co.jp/articles/4a5d01954d8f8a7df0b5f0e91e7e09dfa998a5e1
もし「1引き分け=0.5勝」だったらどうなっていた?
今季のNPBは、新型コロナ禍によって「9回打ち切り延長なし、同点の場合は引き分け」という特別ルールだった。このため引き分けが大幅に増加し、引き分け数の差がペナントレースに大きな影響を与えた。
今季両リーグで858試合の公式戦が行われたが、このうち11.9%に当たる102試合が引き分けだった。最も多かったソフトバンクは21試合(14.7%)、巨人は20試合(14.0%)が引き分けだったが、阪神は最少の10試合(7.0%)だった。現在のルールでは引き分け試合は勝率の計算から除外されるので、阪神は巨人よりも10試合も多く試合をしていたようなものだ。
かつて、これは不公平だということで、引き分けを0.5勝(0.5敗)と計算していたシーズンがある。セは1956年から61年、パは1956年から58年と61年だ。仮にこの方式を今年のセ・リーグ上位3球団に当てはめると以下のようになる。
阪神 143試82勝61敗 率.573
ヤクルト 143試82勝61敗 率.573
巨人 143試71勝72敗 率.497
阪神とヤクルトがピッタリ同じ勝敗だ。NPBの規則では勝率と勝数が同じ場合は、直接の対戦成績が上のチームが1位となる。今季の阪神-ヤクルト戦は阪神の13勝8敗4分だから阪神がリーグ優勝ということになる。巨人はこの計算でも上位2チームから大きく水をあけられている。
もし巨人が日本シリーズに出場したら……
CSは、これまでもとかく議論の対象になってきたが、このまま巨人が日本シリーズに出場することになればCS見直し論が巻き起こる可能性があるだろう。
かつてはMLB、NPBともに各リーグの勝者によって頂上決戦たるワールドシリーズ、日本シリーズが行われてきた。
ポストシーズンはそれだけだったが、MLBではエクスパンションによってア・ナ両リーグが東西2地区に分かれた1969年以降、リーグ優勝決定シリーズが行われるようになった。さらに1994年には東中西の3地区になり、各地区の勝者に加えて各地区2位のうち最も勝率が良いチームが「ワイルドカード」としてポストシーズンに参加、地区優勝決定シリーズが行われるようになった。
さらに2012年からは各地区2位チームのうち勝率1位と2位のチームが1試合だけの「ワイルドカードゲーム」を戦ったのちに地区優勝決定シリーズに参加するようになった。
>>2
負けずに引き分ければよかったのに
ポストシーズンが大型化したのは「儲かる」から
なぜポストシーズンがこのように大型化し、複雑になったのか?
端的に言えば「儲かる」からである。
半年にわたる長期のペナントレースの後に、1カ月の短期決戦で勝者が勝ち上がるトーナメント的な要素のある地区優勝決定シリーズ、リーグ優勝決定シリーズを行うことで、人々の注目をもう1カ月つなぎとめることができる。そして放映権ビジネスなど大きな収入を得ることができるのだ。
人気打開策でパは前後期制やプレーオフを
NPBでは、長く「人気がないほうのリーグ」だったパ・リーグが1973年から82年まで前後期2シーズン制を導入し、前期と後期の優勝チームがプレーオフを戦って日本シリーズ出場チームを決めた。これも「人気振興策」だったのだが、欠陥が多かった。
1年目の1973年は前期シリーズで優勝した南海が後期優勝の阪急を下したが、前後期を通算すれば、勝率は阪急が.616で1位、前後期ともに2位だったロッテが.588で2位、南海は.540で3位にすぎなかった。南海の野村克也監督は前期だけ頑張って後期は「死んだふり」をしていたと揶揄されたものだ。また1976、78年は阪急が前後期ともに優勝したために、プレーオフそのものがなくなった。プレーオフの人気も期待したほどではなかったので、10シーズンで打ち切りになった。
その後、2004年になってパ・リーグが上位3チームによるプレーオフを実施、2007年にはセ・リーグも追随してクライマックスシリーズが誕生したわけだ。これも、MLB同様「興行的意図」が大きいと考えられる。
下克上は敗れたチームのファンとしたら理不尽
確かにCSは好ゲームが多い。前述したように手の内を知るチーム同士が戦うから接戦になりやすいのだ。しかしながら、ペナントレースでは下位のチームが上位のチームを破る「下克上」は、特に敗れたチームのファンにとっては不満が残る。
ペナントレースの山あり谷ありの長丁場を戦ってやっと優勝したと思ったら、わずか数試合の結果で日本シリーズへの出場権を失ってしまう。理不尽だと思う人がいてもおかしくない。
かつてのパ・リーグの2シーズン制は、プレーオフを制したチームが前後期通算の優勝チームになった。前述の1973年は勝率3位の南海がパの優勝チームとなったが、今のプレーオフはペナントレース勝率1位のチームをリーグ優勝とし、クライマックスシリーズを勝ち上がって日本シリーズに進出するチームとは別個に表彰している。
広島は2016年から3連覇したが日本シリーズは2回しか出ていない。反対にソフトバンクは2017年から日本シリーズで4連覇したものの、リーグ優勝は2度だった。
これなどもペナントレースを尊重する意図があるからだと考えられるが、それでも全員が納得するようなシステムではないとは言えるだろう。
エクスパンションやって16チームにしてJみたく1部2部でやればよい
入れ替え戦やった方がCSより盛り上がる
>>22
それはないわ
1位2位のチームが敗退すると毎回こういう記事出るけど、順位が変わるわけでもないしペナントとは別物として割り切るしかないでしょ
>>30
でも商号は日本一
ヤクルト18分
巨人20分
今年は引き分け多かったんかな
>>35
延長ないしな
あの状況から優勝逃した矢野で勝ち抜ける訳ないよ
負け越し三位が日本一になれるバカシステムが現実化
納得性ってなんだよw
全球団に勝ち越したって言ってもただそれだけだろ?
勝ち越したら勝ちにしろってことか?
その方が納得できないだろうに。
何を言ってるんだか。
シーズンリーグ二位と言う成績は変わらないんだからどこに文句があるんだ。
そんなら2位のお前らも辞退しろやクソが
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